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テンミリオンハウス「くるみの木」にまつわるコラム

ショウブ アヤメ

「くるみの木」の胡桃の木に瑞々しい緑の若葉が萌え、根元の姫あやめの葉も日毎に伸びて、遅れがちの今年の季節をとり戻してきました。もうすぐに、風薫る五月―。

端午の節句の、青空に泳ぐ鯉のぼり、菖蒲湯。

ショウブの、中央に筋が通り濃緑に光る剣の様な姿と鮮烈な匂い。

 ほととぎす 鳴くや五尺の あやめ草

男の子よ、清新で颯爽たれ、と祝って飾るにふさわしい季節の象徴です。

ここでいう「あやめ」は「六日<むいか>のあやめ 十日<とおか>の菊」(五月五日に間に合わぬ菖蒲、九月九日重陽の節句に遅れた菊)などと使われてショウブのこと、サトイモ科で花は蒲(ガマ)の穂の様な異形です。

菖蒲に続いては華麗なアヤメ科の出番。

花びらの基部に網目模様のアヤメ、淡青色にすき通るイチハツ、沢地に濃紫色のカキツバタ……伊勢物語九段 三河の八つ橋。

  から衣 つつなれにし ましあれば
       るばるきぬる びをしぞ思う

六月~七月には大輪で色もとりどりのハナショウブ、堀切菖蒲園が名所です。

2013.4.27  岩田 仁   

福寿草

「くるみの木」のガーデニングで福寿草をひと株植えました。紅梅の根元近くにです。今年初の、金色に輝きに、遅れていた春の到来を告げられたのが嬉しくて。

全く、今年の季節は遅れていました。例年12月には咲くはずの、市内の乙女椿や蠟梅は堅い蕾のままです。立春を迎えても半月前~1月14日の雪が残り、地表は寒々と枯葉色。

それが2月6日になって、ポカッと暖かい南風が入ります。うらうらと日が昇ると、目にとびこんできたのは、金糸を束ねた様に光る咲き始めの福寿草、落ち葉の蔭に蕾がふたつ。

廻り来た季節に心ときめくひと時です。

見まわせば、白タンポポも3つ。咲き渋っていた椿や侘助は一斉に花を開き、白に、ピンクに、にぎやかです。これから、寒と暖を繰り返しながら、花、花…いっぱいの季節はもうすぐでしょう。

2013.2.25  岩田 仁   

鶯宿梅(おうしゅくばい)

「くるみの木」の庭には、紅梅と白梅の老木が並んで、今年も沢山の蕾をつけました。
凍てついた季節に、春をまねく梅にはこんなむかし語りが。

平安、村上天皇の御代。御所に植える梅を探しあぐねた蔵人は、西の京のとある邸宅で漸く見事な紅梅に巡り会いました。献上がきまり掘りとられる梅が枝に、主の姫は惜別の想いをこめて短冊を結びます。

 清涼殿に移し植えられた、色香も深い満開の紅梅、添えられた歌は、
 勅なればいともかしこし うぐいすの 宿はと問はば いかが答へん

花を愛し、歌を賞でて、姫は紅梅内侍と呼ばれました。紀貫之の娘です。

「くるみの木」の梅も鶯をまっているでしょう。吉祥寺あたりでは、十一月には山から降りてきて地鳴きをしながら下枝を渡り飛び、三月の声をきくや「ホーホケキョ」と高らかに囀りをあげるのでした。しかしここ数年、姿をみるのも稀になっています。そう、今年こそ、みんなが集うこの庭に、うぐいすの訪れがありますように…。

2013.2.20  岩田 仁   

柿の木

「くるみの木」には二本の柿の古木があり、初冬の西日に柿色の実が輝いています。渋柿かな、甘柿かな? 柿の木が少なくなった昨今、武蔵野の原風景を残して貴重です。

昔は戸毎といってよいほど身近で、それだけいろいろな言い伝えも。
“柿の木登りはだめ”― 堅い材なのにポキッと折れやすく、怪我が多かったようです。
“柿の下に乳母車を置かない”― 柿にいる1cmほどの緑色のイラガ虫にさされると大変。なおこの虫、大豆くらいの白く堅い繭に篭りますが、この蛹は真冬の風物詩タナゴ釣りに最高のエサ。

青柿から防腐財の渋柿が、また古くは渋染布が多く使われましたが“血が走る”といって刀傷には避けられたそうです。

北風に柿紅葉が見事です。赤黄緑が鮮やかに混在するのが特徴。落ち葉は厚くて水っぽくって、掃除人泣かせでもあります。

2012.12.21  岩田 仁   

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2013.4.19
NHKの取材を受けました。
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